アサガオ×ecology(生態学)~アサガオは何月に咲くの?~
小学校一年生の生活科の教材の定番、アサガオ。
朝顔の観察日記を楽しく進めるヒントや、STEAM教育をはじめととする様々な学びにつなげるヒントをまとめました。
このページは、アサガオ×ecology(生態学)、アサガオは何月に咲くの? についてまとめました。
夏になると必ずといってもいいほど目にする朝顔。
では何月から 咲き始めるのでしょうか。
7月、 8月には咲いていそう。
では6月は?
早く種まきすれば5月にも花が咲くのでしょうか?
- 朝顔は何月になると咲くの?
- 短日植物~暗い時間が長くなると咲く花~
- 長日植物~明るい時間が長くなると咲く花~
- ここまでのまとめ
- アサガオを夏至(6月20日)よりも前に咲かせたかったらどうすればよい?
- アサガオ×STEAM+α
朝顔は何月になると咲くの?
普通に外で育てている朝顔が花をつけるのは、どんなに早くても6月の終わり だそうです。
その理由を知るためには、朝顔の開花の仕組みを知る必要があります。
朝顔の葉は、 お日様が沈んでいる時間、つまり暗い時間が一定以上になると、 ある物質(花芽の形成のためのホルモン)を作るそうです。
その物質がツルに移動して、花の芽を作るように命令し、花がつきます。
このように、おひさまが沈んでいる時間(暗い時間)が一定以上になると花をつける植物を「短日植物」といいます。
短日植物~暗い時間が長くなると咲く花~
短日植物の仲間は朝顔の他に、キクやコスモスがあります。
短日植物は「暗い時間が一定以上になる」ことをきっかけに花をつけますので、夏至(6月20日前後)まではつぼみができません。 夜の時間が短いからです。
8月になると夜の時間は10時間以上になるので、つぼみがたくさんつき、花をたくさん咲かせます。
ただし、特に都会などでは夜が明るいこともあります。夜も明るいところでは、花が咲くのが遅かったりさかなかったりすることもあるそうです。
長日植物~明るい時間が長くなると咲く花~
朝顔とは異なり、 お日様が出ている時間(明るい時間)が一定以上になると花をつける植物もあります。
このような植物を「長日植物」といいます。 「長日植物」には、アブラナ、ダイコン、コムギなどがあります。
ここまでのまとめ
アサガオを夏至(6月20日)よりも前に咲かせたかったらどうすればよい?
アサガオの開花の仕組みがわかれば、開花の時期をコントロールすることも可能です。
早く咲かせたい時は、暗いところに16時間以上おきます。
このように、短日植物を早く咲かせるために暗いところに置くことを「短日処理」といいます。
園芸の世界や農業の世界では一般的に使われているテクニックだそうです。
アサガオの秘密について掘り下げていくと、植物界全体の秘密もちらりと見えます。
ちなみに、このように、生物と環境の間の相互作用を扱う学問は生態学。
日照時間とアサガオの開花の関係を知ることは、生態学の入り口に立つことにつながるかもしれません。
というわけで冒頭の質問
「朝顔は何月に咲くの?」
の答えは、
「どんなに早くても夏至以降、たくさんの花がつくのは8月」
でした。
アサガオは何時に咲くの? はこちらをご覧ください。
アサガオ×STEAM+α